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2022年ピティナ・ピアノコンペティション渡部 由記子の課題曲公開レッスン動画視聴お申込

2022年5月21日に開催した、渡部 由記子ピティナ・ピアノコンペティション課題曲公開レッスンの様子を、動画でご視聴いただけます。

視聴期間

2022年6月18日(土)23:59 まで
期間中何度でもご視聴いただけます。

料金

第一部 または 第二部のみ
ピティナ会員 5,500円、一般 6,000円

第一部・第二部すべて
ピティナ会員 9,500円、一般 10,000円

  • お申込はこちらのページから、クレジットカード決済でお申し込みいただけます。
  • 決済ページで、ご希望のチケット、該当する会員種別をお選びください。
  • 銀行振込をご希望の方は、hibiya.piano(あっとまーく)gmail.com までメールでご連絡ください。
  • ご入金が確認できましたら、お申込時にお使いになったメールアドレス宛に、Vimeo のリンクをメールでお送りいたします。
  • ご入金の確認→リンクの送信は手動で行っておりますゆえ、お申込いただいてからご視聴いただけるまで、最大1日かかる場合がございます。
  • ステーションスタッフが運営しておりますゆえ、ご了承くださいますようお願い申し上げます。

第一部プログラム

A2級 1 年長 トランポリン おねぼうメアリー
2 年長 くつ屋のおじさん ある朝、かどをまがったら
A1級 3 小2 ドイツ舞曲 海のゆりかご
4 小1 バイエル93番 勇敢な兵士
5 小1 リゴドン ワルツOp.69-2
6 小1 リゴドン マッチ棒のマーチ
B級 7 小3 ガヴォット 四月のセレナーデ
8 小4 ガヴォット からくりどけい
9 小4 ガヴォット からくりどけい
C級 10 小5 ソルフェージェット La folletta
11 小5 インベンション4番 小さな黒人

動画視聴お申込

 

第二部プログラム

A2級 1 年中 イギリスのダンス だれかいるの?
2 年中 こもりうた ある朝、かどをまがったら
A1級 3 小2 バイエル93番 海のゆりかご
4 小1 メヌエットト短調 マッチ棒のマーチ
5 小2 リゴドン マッチ棒のマーチ
B級 6 小3 ワルツOp18-6 四月のセレナーデ
7 小3 ガヴォット リズムの遊び(2+3)
8 小3 ポロネーズト短調 からくりどけい
9 小3 ポロネーズト短調 からくりどけい
10 小4 ソナチネOp55-2 ワルツOp18-6
C級 11 小6 インベンション4番 バラの花園の乙女

動画視聴お申込

課題曲公開レッスンのご感想 4

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全ての生徒さんへ、必ずほめるポイントがありました。タイミングもとても参考になりました。
先生が考えた指使いも教えていただけて勉強になりました。
短い時間の中で、先生のレッスンで音楽が変化していくのがすばらしかったです。曲の事以外のマナーや、おじぎの事なども 参考になって良かったです。


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渡部先生のエネルギーあふれるレッスンに触れられ、明日からの糧になりました。バロックのアーティキュレーション詳細、装飾の入れ方とその理由など勉強になりました。言葉の選び方がとてもわかりやすく、自分の中ではわかっているけれど子供に伝わるのにどう言ったらよいか、ということも吸収できました。ありがとうございました。


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すばらしかったです。
音を作るコツが分かってきました。
先生がおっしゃった後、子供の演奏をきくと、本当にそうで、どこがどうほしいのか、注意されると、きいていて気持ちが良いほどでした。私もできるようになりたいです。


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毎年参加させて頂いております。
「曲の言いたい事」この講座に参加させて頂き、明確になって行く事が実感できます。それを子供達の目線での考え方、テクニックなどわかりやすい言葉で伝えて下さるので勉強になりました。


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  • 速さも時代ごとに、ただ速く弾くのではなく、様式に見合ったテンポが大切だと思いました。バロックや、クラシックは 少し見直してみようと思います。
  • 曲の中での変化のつけ方の工夫 そしてよくくっきり 聴いている人もきちんと伝わるように、という点も、まだまだより工夫と表現の必要性を痛感しました。
  • 一人あたり わずか数分の内に、的確な指摘で、どんどん素敵に変身させてしまう渡部先生の指導力、本当にいつも素敵で素晴らしいと今日も感動させていただきました。

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子供にわかりやすく具体的に教える事の大切さがわかり これからのレッスンに活かしていけたらと思います。
どんな小さな曲でもていねいに練習を積み重ねていけたら 素敵な演奏ができるんだという事が子供なりにも理解できたのではないかと思っております。

課題曲公開レッスンのご感想 3

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基本的な事から応用まで参考になる事がたくさんありました。
子供達の変化に驚く場面がたくさんありました。
コンペに向けて頑張ろうと気持ちがひきしまりました。
有難うございました。


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短い時間にポイントをおさえていかれる。すばらしいです。
ありがとうございました。


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目の前で子どもたちが変わっていく様子がとても良く分かりました。
指使いをかえたり きかせたい音をだすにはどうしたら良いか印象に残りました。

テンポ 拍感の大切さ テクニックの確実性 勉強になりました。


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とても勉強になる時間をありがとうございました。
限られたごく短い時間で生徒をいかに変えるか、とても勉強になりました。

何故そうするのかの「何故」をとても大切にしていらっしゃることがわかり、それで保護者の方も生徒さんも納得されるのだと思いました。


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生徒さんたちが、ほんの短い時間での的確なアドバイスによって演奏が変化しているのが素晴らしいと思いました。ステージマナーと大切を実感しました。出版物を読んで勉強したいと思います。


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どの箇所も指示が具体的でとても分かりやすいと思います。

どう生徒に伝えるか 気持ちがあっても 理解できるように伝えることが、難しいです。渡部先生は妥協のない所までかみくだき、細かく細かく指示して下さっているので、どの生徒にも伝わっています。1つ1つ全てが参考になりました。

どうもありがとうございました。

日比谷ゆめステーション新年会を行いました

1月末に、日比谷ゆめステーションの新年会を行いました。会場は、西麻布のオーベルジュ・ド・リルトーキョーという、六本木駅から歩いて5分の一軒家レストランです。

華やかな会場で、美味しい食事を囲みながら、和気あいあいとした会になりました。

皆さまを前に、お話しさせていただいているところです
こんな素敵な会場でした
ご参加の皆さまと

写真は、このホームページを管理運営して下さっている、FineAlliesの後藤社長が担当して下さいました。

こちらは、それぞれのテーブルごとに撮っていただいた写真です。みなさま、今年の抱負を掲げていらっしゃいます。

 

こうして、志を同じくする先生方と新年を祝える喜びを噛みしめております。

ちなみに、日比谷ゆめステーションはいつでもピアノ指導者のご入会を歓迎しております。東京の日比谷を拠点としておりますが、遠くは愛知県、富山県、山形県などからもご参加いただいております。

勉強会を行って自己研鑽に努めるほか、スタインウェイホールで行われる日比谷ステップの運営などを通じ、指導者のスキルアップをはかっております。また、新年会をはじめとする交流会を通じて、横のつながりをもちにくいピアノ指導者の方々が、お互いに支え合い、学びあえる関係を築く場となっております。

ピアノ指導者であれば、実績・経験を問わずどなたでもご入会いただけます。詳しくはこちらのページをご覧ください。

お問い合わせいただいたのに、連絡がない方へ

最近、ホームページ経由でお問合せをいただいた方に、ご連絡をさしあげようとしたところ、「何度おかけしても電話が不通」というケースが数件ございました。

原則としてお問合せには電話でお応えしておりますが、そのような場合は他に手段がないので、メールでご連絡さしあげております。なかにはメールも「宛先不明」で戻って来てしまう方もいらっしゃいました。

もし、お問合せをいただきましたのに、まだ渡部 由記子からの連絡を受けていらっしゃらない方は、お手数をお掛けいたしますが、再度、お電話番号とメールアドレスをご確認のうえ、こちらのページからご連絡くださいませ。

魔法のレッスンの秘密3「効率良く、効果の高い練習法-グループ分け」

渡部 由記子「魔法のレッスン」のもう一つの秘密は、「効率良く」「効果の高い」練習法を行うことにあります。

ピティナ・ピアノコンペティションをはじめ、コンクールや音高・音大などの入試、はたまたピアノの発表会に至るまで、曲が決まってから本番で演奏するまで、限られた時間しか無いのがふつうです。

そこでなるべく効率が良く、効果の高い練習を行うことが、とても大切になります。

その一つが、「グループ分け」により、同じ音を省いた楽譜を作ることです。詳細は拙著渡部由記子メソッド1 魔法のピアノレッスン「楽曲指導実践編」~魔法のノートの作り方~でご説明しています。ここでは、本書に掲載してある「バイエル第78番」を例にとってお話しします。

「バイエル第78番」は、全体で24小節の曲です。ですが、多くのピアノ曲同様、「78番」も似たようなフレーズが何度か出現します。そこで、同じフレーズについては、初出のフレーズのみ練習することにして、2度目以降は練習を省略します。渡部由記子メソッド1 魔法のピアノレッスン「楽曲指導実践編」~魔法のノートの作り方~ 5ページ)

そうすると、右手で練習すべきフレーズは12小節、左手はたったの6小節になります。つまり、右手は全体の1/2、左手は1/4だけ練習して、マスターすれば、楽譜をひととおりマスターしたことになるのです。つまり、練習にかかる時間を、大幅に短縮できることになります。

その分、この12小節(右)、6小節(左)には、丹念に取り組みます。「魔法のレッスンの秘密2」でご説明した「指の指定席」も含め、丁寧に練習するのです。つまり、同じ練習時間を費やしても、このやり方のほうがずっとクォリティが高くなるのです。丹念な取組みについては、いずれこのコーナーでご説明さしあげます。

12小節と6小節を抜き出した練習は片手ずつになりますが、片手ずつがマスターできたら、両手奏に入る際も、グループ分けをして練習します。「バイエル78番」であれば、4つのグループに分けます(同書9ページ)。

具体的なことは本書をご覧いただいた方が分かりやすいですが、グループ分けでは、Aグループ2小節、Bグループ2小節、Cグループ5小節、Dグループ3小節の、合計12小節を練習します。大ざっぱな言い方になりますが、24小節の曲を、12小節分の練習でマスターすることができるのです。

曲に取組み始めたばかりの段階で、このように楽譜を最小単位の要素に分けて練習することで、大幅に時間を節約できます。

また、より音楽的な表現を深く追求する段階になっても、「何十小節、何百小節もある大曲をマスターしないといけない」と考えるよりも、「この小節と、この小節は、似ている(同じ)なので省くことができる。全体としてはもっと少ない小節数をマスターすれば良いのだ」と思えるのでは、精神的にも余裕が生まれます。その分、限られた小節数を、より深く追求できるようになるのです。

なお、本書には「バイエル第78番」をはじめ、7曲が収録されています。どの曲も、「同じ音を省いた楽譜」をはじめ、渡部 由記子の「魔法のレッスンの秘密」を活用した練習方法が掲載されています。

収録曲:バイエル「第78番」、ブルグミュラー「アラベスク」、G. ペツォルト(J.S. バッハ)「メヌエット ト長調」、L. モーツァルト「アングレース」、ブルグミュラー「貴婦人の乗馬」、クレメンティ「ソナチネ 第1楽章」、ベートーベン「エリーゼのために」

日比谷ゆめステーションの新年会

1月31日に、日比谷ゆめステーションの新年会を行いました。総勢37名で、表参道のレストランでおいしい食事を囲みつつ、集いました。

新年会に先だって、10:30からはミーティングを行いました。日比谷ゆめステーションのスタッフのうち、各地でステーション代表を務めている17名と、アドバイザー2名が参加しました。それぞれのステーションをより良いものにしていくため、そしてアドバイザーとしてより良いアドバイスができるようにするために、工夫している点を紹介しあったり、相談しあいました。

11:30からの新年会では、3つの質問を用意し、そのうちの一つを選んで、一人ずつ皆の前で話をしました。3つの質問は、
 
1. レッスンで工夫していること
2. コンクールで工夫していること
3. 健康のために工夫していること
 
でした。皆さんのお話しが一巡したあと、私からは1〜3のすべてについて、お話しさせていただきました。

最後は、くじ引きで持ち寄ったプレゼント交換。思いがけない贈り物に、皆さん楽しんでいらっしゃったようです。

日比谷ゆめステーションでは、勉強会やステップ開催のほかに、こうしたレクリエーションを通じて、先生方の交流を図っています。詳しくは、こちらのページをご覧ください。

 

 

 

魔法のレッスンの秘密2「指の指定席」

「魔法のレッスン」の、もう一つの秘密は、基礎を大切にすることです。一例として、脱力が挙げられます。

ピアノの上に、ベチャっと指を置いてみてください。一瞬音は鳴りますが、平らで、伸びの悪い音しかしないと思います。ピアノを響かせるためには、打鍵と同時に手の力を抜くこと、つまり脱力がとても大切なのです。

力を抜くことと、しっかりと音を出すことを両立させるためには、手の形、指の形が大切になります。そして、これができてこそ、感情を指先に伝え、美しい演奏ができるようになるのです。

美しい音に欠かせない脱力を分かりやすく指導するのが、渡部 由記子オリジナルの「指の指定席」です。

美しく響く演奏ができるかどうかを、「センスの有無」のような漠然とした根拠に頼るのでなく、

「どうしたら美しい音が出るのか?」→脱力が必要
「どうやったら脱力できるのか?」→指の指定席を決める

と分析し、誰でもできる具体的な方法に落とし込んでるところが、「魔法のレッスン」の、魔法の一つなのです。

たとえば、お子さんの小さな手では、右手の「親指をド」「小指をソ」に置いておくのは、大人で言えばオクターブに指を届かせるようなものです。手を大きく広げなければいけません。

今、手を大きく広げてみてください。指が棒のように伸びきった状態になりますよね?指がガッチリと固まったこの状態で鍵盤を叩くと、冒頭に挙げた例のように、ベチャっと平べったい音になってしまいます。

これを防ぐためには、弾いていない指が、弾いている指の近くに来るように心がけることが大切です。右手の親指が「ド」を弾いている時に、小指が「ソ」ではなく、たとえば「ミ」にあると、自然と脱力しやすくなります。

指の位置を近づけて脱力しやすくするよう「感性で心がける」という漠然とした方法では、よほどセンスのある方しか身につけられません。私の指導では、弾いていない小指も、具体的に「この時は、ソの位置」と決めます。これが渡部 由記子オリジナルの「指の指定席」です。

生徒さんの手の大きさ、曲に応じて、それぞれ「指の指定席」を決めます。

「指の指定席」は、曲に取りかかる当初から決めておくことが望ましいです。課題曲などを、かなりご自分で練習なさってからレッスンにいらっしゃる場合、「指の指定席」の望ましい場所とは違った指の位置を、身につけていらっしゃることが、ほとんどです。この場合、「指の指定席」を身につけていただくためには、それまでご自分で身につけられたことを、変更することになります。

いったん身についたやり方を変えるのは、何も身についていないところから始めるよりも、労力も、時間もかかってしまいます。それゆえ、なるべく早い段階からレッスンにいらして欲しいとお願いしております。

もちろん、私のやり方でなければ、よい演奏ができないわけではありません。ただ、30年近くピティナのコンペを経験するなかで、毎年、指導者賞を受賞し、通算で全国最多の330名ほどの生徒さんが全国大会に進出し、その6割が入賞するという実績をあげているのは、一般的に「センスの有無」で片付けられてしまうことを、誰でも身につけられる具体的な方法に落とし込むことができているからだと思うのです。

それゆえに、私は生徒さんのレベルを問いません。これまでにコンペで良い成績を修めていらっしゃるとか、そのような実績は必要ありません。今、どんな状態の方であっても、歓迎しています。

なお「指の指定席」の具体例は、下記の本に掲載しております。

渡部 由記子メソッド3 導入指導編:両手奏と読譜のコツ

バイエルなど5曲を例に、読譜から片手ずつの演奏から音楽表現をつけての両手奏に至るまでを10段階に分け、それぞれの段階を積み上げていけるよう、具体的に解説しています。

第5段階「片手の部分練習」の項目で

「第1小節。右手親指はファを弾く。その時、5指はシの上に置く」(p.49)

などと、一つ一つの小節について、「指の指定席」を記載してあります。

魔法のレッスンの秘密1

「魔法のレッスン」の一つの秘密は、渡部 由記子が「出来の良い生徒」ではなかったことです。

コンペティションや受験のために、曲に深く取り組むには、長期を見すえた練習計画が必要です。今の生徒さんのレベルを見極め、理想とするレベルにたどり着くまでの道のりを、即座に見極める分析力、そして、道のりを細切れのステップに分解して、今すぐに練習できる課題にまで落とし込む構成力。これらは、私が「出来の悪い生徒」ゆえに、体系化することができました。

私は、ピアノを始めたのが小学校3年生の終わりでした。ピアノの道に進む子どもにしては、遅いスタートでした。小学校の音楽の先生から「才能があるから」と勧められて始めたのですが、私自身はいわゆる「天才肌」ではありませんでした。しかも天才肌の先生に指導を受け、大変苦労しました。

先生に「こう弾いてみなさい」と言われて、それがすぐに真似できる子どもではありませんでした。先生は、ご自身の先生から「こう弾いてみなさい」と言われて、すぐに弾ける方だったのだと思います。それゆえ、なぜ私が先生の指示どおりに弾けないのか、理解に困っていらっしゃるようでした。

そこで、「自分の演奏と、先生の演奏はどう違うのだろう?」と懸命に分析しました。そして、「先生の演奏に近づくために、どのように練習すれば良いのだろうか?」と効率よく、効果の高い練習方法を考えるようになりました。

天才肌ではなかったがゆえの苦労が、今、「具体的で、すぐに使って効果が出る」と絶賛される練習法、指導法につながっていったのです。

このことは、生徒さんの指導だけでなく、ご指導者に指導法をお教えする上でも、たいへん役に立っています。

魔法のレッスンの秘密シリーズには、以下の記事もございます。

https://www.yukiko-w.com/魔法のレッスンの秘密2「指の指定席」-2202.html
https://www.yukiko-w.com/%e9%ad%94%e6%b3%95%e3%81%ae%e3%83%ac%e3%83%83%e3%82%b9%e3%83%b3%e3%81%ae%e7%a7%98%e5%af%86%ef%bc%93%e3%80%8c%e5%8a%b9%e7%8e%87%e8%89%af%e3%81%8f%e3%80%81%e5%8a%b9%e6%9e%9c%e3%81%ae%e9%ab%98%e3%81%84-2262.html

「近所のピアノの先生」だった私がピティナで人生変わるまで〜ピティナ50周年によせて

(2017年に、ピティナ50周年記念コンサート開催に際して書いた文章に加筆いたしました。2022年5月)

ピティナを知ることがなければ、今の私はあり得ませんでした。いわゆる「町のピアノの先生」として、近所の子どもさんに趣味のピアノを教え続けていたのではないか、と思います。

それはそれで、一つの道ではあります。ただ、当時の私には、ほかに選択の可能性があることが、見えていませんでした。その可能性を見せてくれたのが、ピティナでした。

今から35年ほど前にピティナと出会ってから、ピアノ指導者としての私の人生は、大きく変わりました。感謝とともに、ふり返ってみます。

ピティナに入会したきっかけは、芸大の同期だった友人に誘われたことでした。声楽科出身の友人は、当時ピティナの連絡所を運営していました。連絡所を支部に格上げするにあたり、ピアノ科出身のスタッフがいた方が望ましいということで、副支部長にならないかと誘われたのでした。

ピティナという団体が、どんな団体なのか、まったく知りませんでした。勧められたものは、まず試してみて、それから判断することをポリシーにしていましたので、言われるままにピティナに入会しました。

1986年、ピティナが20周年を迎えた年のことでした。以来35年ほど、ピティナに学びの機会、活動の場を与えられ、多くの出会いをいただきました。

やがて私は生徒さんがコンペティションで好成績を収めることで、広く知られるようになっていったのですが、これも当初は想像すらできないことでした。

それまで、生徒さんが人前で演奏する機会といえば、発表会のみ。1曲を準備するのがやっとでした。4曲も演奏するコンペティションなんて、はなから無理だと思っていました。

支部のお手伝いをする中で、「副支部長なんだから、生徒さんをコンペティションに参加させてみたら?」と言われたことから、入会2年後に初めて挑戦しました。

ふたを開けてみたら、参加した2人のうち1人は全国大会へ出場。もう1人も本選で優秀賞を受賞しました。このとき、「自分で勝手に『無理』だなんて、決めつけてしまってはいけない」と、心の底から感じ入りました。

それ以来、毎年、生徒さんが全国大会に出場するようになりました。とはいえ、その道のりは平坦なものではありませんでした。

自分なりに音楽を追求し、それを指導にも反映させていたつもりではありました。けれども、0.01 点の差で合否が決まることもあるコンクールの世界で、生徒さんの演奏のどこが甘いのか?言いかえれば、自分の指導に何が足りないのか?解答のない問題集を解くような、手探りの学びでした。

生徒さんが受け取った講評を研究し、読み解くことで、少しずつ解きほぐしていきました。また、活躍なさっている先生方のお話を伺ったり、講座に出席したりするなかで、学びを深めていきました。

今では、課題曲の譜面を見れば、それが「全国大会に行きやすい曲・金賞にたどり着きやすい曲」かどうか、一目で分かります。

また、私の頭の中には、曲の「理想の演奏」が明確にあります。

たとえとしてお話しするのですが、「理想の演奏」に近づくために、1000枚の扉を開ける必要があるとします。だいたい半分、500枚の扉を開けることのできた生徒さんは、ほぼ確実に金賞を受賞していらっしゃいます。

「生徒さんの現状」は、一気に「理想の演奏」にはなりません。「理想の演奏」に近づくために、階段をつけてあげるのが、指導者の役目であり、腕の見せ所でもあります。

一段一段が高すぎては、生徒さんは登れません。低すぎては、時間と労力が無駄にかかり、嫌になります。適切なタイミングで、適切な階段を示すことで、どんな生徒さんでも、着実に伸びていきます。

生徒さんは「階段をまた登れた!」という成功体験を得ることで、自信や達成感を得ます。ともすれば「退屈な苦行」に見えるかも知れないピアノ練習という地味な作業に、やる気を持って前向きに取り組むことができるのは、「学ぶ喜び」という、人間にとって根源的な喜びを得られるからだと思います。

そして、一つずつの階段をていねいに登ることを続けていると、半年後には全国大会で表彰のステージに立っている…というわけです。

このような「成功の方程式」を体得できたのも、ピティナで多くの学びの機会をいただいたおかげです。

そして今から20年ほど前に、日比谷ゆめステーションを立ち上げました。

かつての自分のように「もっと指導がうまくなりたい」と切実に願っているピアノ指導者が集う、学びと交流の場が、ステーションです。

今では、全国各地のピアノ指導者100名以上が所属する、大所帯のステーションとなりました。

勉強会や交流会を定期的におこない、「ひとりぼっち」で活動することの多いピアノ指導者が、和気あいあいと集い、お互いから学びあう場となっています。

ありがたいことに、私に出会ったことで「人生が変わった」と仰ってくださるご指導者も少なくありません。

また、指導を受けられる生徒さんにとっても、「人生が変わる」のがピティナです。

ピティナ・ピアノコンペティションに向けたレッスンの中で、上述のように毎回、小さな成功体験を重ね、「自分はやればできる!」という実体験に裏打ちされた自信(=自分を信じるちから)を得ることは、自分で人生を切り拓ける力をつけることでもあります。

その結果、ピアノ以外でも積極的にチャレンジするようになり、他の道でも成功するようになったというお話も、珍しくありません。

その典型的な例が、「ピティナに挑戦する前には、勉強がそれほど得意だったわけではないのに、ピティナ経験をつうじて前向き・積極的になったおかげで、自分には到底考えられない、雲の上の存在だった御三家(中学)に合格した」という生徒さん達かと思います。

人生は、ほんのちょっとしたきっかけで、大きく変わります。

そのきっかけをくれた芸大時代の友人、そして学ぶ機会、学びを活かす機会を与えてくださるピティナに、深く感謝しています。

 

 

ブルグミュラーコンクール、終盤へ

2月18日(土)の名古屋地区ファイナルで、ブルグミュラーコンクールの第2シーズンが、幕を閉じます。私はコンクールの実行委員長を務めており、名古屋のファイナルにも審査に参ります。

ご参加くださいました皆さま、ありがとうございます。名古屋ファイナルにご参加の皆さま、お目にかかれることを楽しみにしております。

第1回となる前シーズンは、東京・福岡の2エリアで開催いたしましたが、今回は札幌・東京・名古屋・大阪・中国・愛媛・福岡・沖縄の8エリア、32地区へと、拡大しました。また、前年と比べて3倍近い、2,500名もの方にご参加いただきました。

今年は、さらに山形、東広島、熊本で開催が確定しているほか、他にも開催地が増える予定です。どうぞ、ご期待ください。

ブルグミュラーコンクールの特徴は、1曲でエントリーできること、また、課題曲はピアノ学習者なら誰でも馴染みのある、ブルグミュラーの曲であるため、ふだんの練習の延長で参加しやすいことです。

また、合格率は50%を目安としており、「ふるい落とすコンクール」というよりも、なるべく多くの方に「できた!」「やった!」と達成感、成功体験を味わっていただける場を目指しています。

以下は、2016年11月に行われた東京ファイナルのものですが、東音企画の福田社長と一緒に書かせていただいた、ご挨拶文です。よろしければ、ご覧ください。

ちなみに、ご挨拶文のなかで福田社長が紹介していらっしゃる「ブルグミュラー25の練習曲~和音記号・コードネーム付き」は、私もすこしお手伝いさせていただきました。収録されている楽譜は、渡部 由記子流の「にごらないペダル」記号となっており、通常の位置とは違う場所にペダル記号が記入されています。「にごらないペダル」記号については、こちらの記事をご覧ください。

書籍については、詳しくはアマゾンのページをご覧ください。なお、初版は残念ながら、ペダル記号に誤植がございます。お求めの場合は、2015年10月1日発行の第2版以降をお求めください。

以下の画像は、クリックすると拡大表示できますが、見にくい場合は、その下にあるテキストをご覧ください。

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ブルグミュラーコンクール実行委員会
委員長   渡部 由記子

本日はお忙しいなか、ブルグミュラーコンクール2016東京ファイナルにご来場いただきまして誠にありがとうございます。地区大会も含め、これまでご参加くださいました全ての方に、感謝申し上げます。

また、地区大会に合格され、本日のファイナルに出場される方々には、およろこび申し上げます。本日のステージが、皆さまにとって心に残るすばらしい経験となりますよう、心より願っております。

当コンクールは2015年、関東(9カ所)と福岡の2エリアでスタートいたしました。2回目となる今回は、地区大会が全国32地区、北は北海道から南は沖縄まで、各地で開催できる運びとなりました。

2015年は、第1回にも関わらず900名もの方にご参加いただきましたが、1年後の今回は2,500名とさらに大きく広がりました。ご参加者やそのご家族、ご指導なさった先生の温かいご支持、そして運営に携わってくださいました多くの方々のおかげと、深く感謝しております。

ブルグミュラーコンクールは、まだ2回目と、“ひよっ子”ではございますが、身近に感じていただけるコンクールとして、そして学びと成長の機会として活用していただければ、この上ない幸いでございます。

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株式会社東音企画
代表取締役社長 福田 成康

ブルグミュラーコンクール2016東京ファイナルに出場される皆さまに心より祝福申しあげます。

昨年、10地区からはじまった、このブルグミュラーコンクールも、今年は全国8エリア32地区へと広がりました。ブルグミュラー25の練習曲の人気をあらためて実感しております。

25曲の1曲ずつにピアノ学習に必要な要素が満載され、それぞれに演奏効果が上がる工夫がなされていますが、多くのピアノ学習者は、レッスンでひと通り弾けたら○をもらって次の曲へ、という取り組み方が多いのではないでしょうか。譜読みを目的とした「数こなし」ならそれで十分ですが、時にはコンクールなどのステージに立ち、突き詰めた音楽表現を体験することで、違った学びを得ることができます。

弊社では当コンクールと同じデザインのブルグミュラー25の練習曲 和音記号・コードネーム付きを出版しております。これからブルグミュラー25の練習曲に取り組むみなさまに、是非ご活用いただければ幸いです。

磨き上げた1曲を弾いて、他の参加者の演奏から刺激を受け、審査員の評価を励みに、末永くピアノ学習を続けていただけますことを願っております。
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ブルグミュラーコンクールとピティナ・ピアノコンペティションのちがい

ピティナの福田専務理事が、Facebookでブルグミュラーコンクールについて、書いて下さっていました。

ブルグミュラーコンクールは、合格率の目安を50%にしており、「ふるい落とすコンクール」というよりも、なるべく多くの参加者に「やった!」「できた!」という達成感や成功体験を味わっていただける場を目指しています。

福田専務理事のデータ分析でも、ピティナ・ピアノコンペティションではカバーしきれない層の方々に参加していただけていることが分かります。

今シーズン(2016年9月から2017年2月まで)は、札幌・東京・名古屋・大坂・中国・愛媛・福岡・沖縄の8エリア、32地区で開催いたしました。今年は、さらに山形、東広島、熊本で開催が確定しているほか、他にも開催地が増える予定です。どうぞ、ご期待ください。

ご報告:日比谷ゆめステーション秋季ステップ-2016年11月

日比谷ゆめステーションの秋季ステップは、2016年11月26-27日に、恒例のスタインウェイサロン東京・松尾ホールで開催されました。

今回は、両日ともに全国で大人気の赤松林太郎先生にトークコンサートも行っていただきました。その時の詳しいレポートが、写真付きで日比谷ゆめステーションのホームページに掲載されておりますので、よろしかったらご覧くださいませ。

なお、次回のステップは、6月17(土)・18(日)を予定しております。詳しくは、ピティナのページをご覧ください。すでにお申し込みも受け付けており、インターネットからもお申し込みいただけます。

6/17の詳細とお申し込み
6/18の詳細とお申し込み

ピティナ福田専務理事と打ち合わせいたしました

ピティナの福田専務理事が、自宅にいらっしゃいまして、私が実行委員長を務めるブルグミュラーコンクールの、打ち合わせをいたしました。

その時の様子を、福田専務理事がFacebookに載せてくださいましたので、こちらでご紹介いたします。

おかげさまで、ブルグミュラーコンクールは、開催2年目にして、前年に比べ3倍近い、2,500名ほどの方にご参加いただきました。

1曲でエントリーできるうえ、課題曲はピアノ学習者なら誰でも馴染みのある、ブルグミュラーの曲です。また、合格率は50%を目安としており、なるべく多くの方に「できた!」「やった!」という、成功体験をしていただける場を目指しています。

3年目となる2017年は、青森、山形など、さらに開催地が増える予定です。どうぞご期待ください。

9/30(金)まで ピアノ講師ラボ 秋のキャンペーンだそうです

私もインタビューで登場させていただいたことのある「ピアノ講師ラボ」が、秋の入会キャンペーンを実施中だそうです。

9/30(金)までに入会なさると、入会金の 5,150円が無料になるだけでなく、スペシャルCDがもらえるなど、5大特典があるそうです。

ピアノ講師ラボ 2016年秋のキャンペーン

私も、「なぜリズム練習でメトロノームを使うのが必須なのか?」というテーマで、スペシャルCDでお話ししています。
「ピアノ講師ラボ」は、日本全国の著名なピアノ指導者のインタビューを、ご自宅にいながら、好きな時に聞くことのできる、画期的なサービスです。
また、会員限定のFacebookグループを通じて、多くのピアノ指導者とつながることができるそうです。
私も、自分が若い頃に「ピアノ講師ラボ」のようなサービスがあったら、どんなに良かったか!と、常々思います。
今は、全国各地で行われるピアノ指導者のセミナーの情報も、インターネットですぐに調べることができますが、私が指導を始めた40年以上前には、そのような情報はまったくありませんでした。
指導法にしろ、教室の運営方法にせよ、自分ひとりで模索するしかありませんでした。
今では、セミナーの情報もすぐに手に入りますから、とても恵まれていると思います。とはいえ、子育て中だったり、遠隔地にお住まいだったり、その他の事情で、簡単にセミナーに参加できないご指導者も、多くいらっしゃると思います。
CDや、音声のダウンロードなどで、いつでも、どこでも、ご自分のペースで、様々な先生のお話を聞くことのできる「ピアノ講師ラボ」は、ピアノ指導者の大きなサポートになると思います。
(しかも、聞き逃しても、何度でも聞き返せることも、素晴らしいと思います)
締め切りまであまり時間がありませんが、ご興味のある方には、9/30(金)までのキャンペーンがお得ですので、ご紹介させていただきます。
キャンペーンは、こちらのページからご覧いただけます。

 

講座のイベントレポートが掲載されました

9月9日に愛知県豊川市のオリエント楽器で行った「子どもに伝わる!やる気を引き出す指導法」講座のイベントレポートが、オリエント楽器のホームページに掲載されていました。講座の雰囲気がとても良く伝わってくる内容でしたので、ご紹介いたします。こちらのリンクをクリックしていただくと、イベントレポートが開きます。

当日は、70人ほどの方にご参加いただき、大盛況でした。オリエント楽器では、10月25日(火)にも、講座を行います。詳細とお申し込みは、オリエント楽器のこちらのページをご覧ください。(なお、9月28日現在、開催日時が「2014年」と表示されているようですが、講座の開催は今年、2016年ですので、ご安心ください)

 

02-02

 

 

ブルグミュラーコンクール開催中です

ピティナ福田専務理事のFacebookで紹介いただきました。

今日は、ブルグミュラーコンクールのさいたま地区大会、銀座地区大会を訪問しました。銀座地区では、自分でも演奏を聴いて点数を付け、審査員の先生方に答え合わせをさせてもらいました。実際に点数をつけた後に話を聞くと、その曲のどこがポイントなのか…

Posted by Seikoh Fukuda on Sunday, November 22, 2015

11/28レッスン見学、定員に達しました

11/28のレッスン見学は、おかげさまでメールでご案内してから数時間以内に、定員に達したため、募集を締め切らせていただきました。

さっそくにご応募いただきました方々、ありがとうございました。28日にお目にかかれますこと、楽しみにしております。

残念ながらご希望に添えなかった方々には、心よりお詫び申し上げます。

渡部 由記子

受付中:11/28(土) ピティナ主催レッスン見学

渡部 由記子の自宅教室でのレッスンを、見学いただけます。

先着3名様のみ募集いたします。こちらからお申込みいただけます

今年のB級全国大会で銅賞を受賞した男子生徒さん(小4)の、ショパンコンクールに向けての指導をご見学いただきます。生徒さんと私が交互に弾き合うなかで、美しい音を創り出していく過程を皆さまと共有できたら幸いでございます。皆様にお目にかかれますことを、楽しみにいたしております。

ピティナのレッスン見学制度の一環ですので、当日「ワークノート」を提出いただいた方にはTeachingポイントが授与され、指導者ライセンス指導実技にカウントされます

2時間のレッスンを見学していただいた後、30分のディスカッション時間を設けています。質問など、大歓迎です。また、長引くこともございますので、時間に余裕をもってご参加ください。

日時

2015年11月28日(土) 17:00より約2時間半

参加費

6,000円

募集人数

先着3名様のみ募集しております。

参加資格

ピティナ会員のみご参加いただけます。これを機にピティナにご入会いただいた方も、もちろんご参加いただけます。

お申込み方法

こちらからお申込みいただけます